Von mir aus. と返事されたけど・・。どっちでもいいのか何なのか?
von も mir も ausも、全部知ってる単語でも、Von mir aus. と返事をされると、分かったような分からないような・・・。
今回は、このもやもやを解消しましょう。
後半では、似たような意味のフレーズを何個かピックアップします。すごくよく使う表現で、ほぼ毎日耳にするくらいなので、絶対役に立つと思います。
その中にはソーセージ Wurst を使った表現もあります。ソーセージと von mir aus の関係とはこれいかに?
von mir aus & ソーセージ? どうゆうことー?
Von mir aus. 結局、賛成なのか反対なのか?
Von mir aus. の類義語は、meinetwegen です。どちらも、これから説明する意味で使われるんですが、Von mir aus. の方が頻出の表現です。
英語でよく訳されるのが、
- for all I care
- as far as I’m concerned
なのですが、意味をよく言い表しているのは、むしろこちら:
- I don’t care.
- If you like.
の方がわかりやすいかもしれません。
例えば:
ねえねえジョギング行かない?
Von mir aus…
と、相手は返事をしてくれました。お相手はジョギングに行くことに賛成しているのでしょうか?
答えは、
ジョギングに行くことを同意はしてくれてるんですが、諸手を挙げて喜んでという意味ではなく、自分としてはいっても行かなくてもいいけどあなたが行きたいのなら行っても良い、
というニュアンスです。
どっちでもいい、けど、おそらくお相手は、あなたほどは乗り気ではないということです。
恐らく熱量はあなたの方が上。
もちろん言い方によっても違ってくるのですが、ネガティブな表情でこう返事された場合は、嫌々ながらも来てくれるのかもしれません。
結局は同意をしているんですが、せっかくこの表現の元々の意味がわかったところで、それなら他の別なアイデアがあるかどうか聞いてみたり、提案してみたりすると、より良い人間関係が築けるかも。
ただし、イディオムとしてではなく、ごく普通に、私からという意味で使われることもあるのでご注意ください。
例:
- Bitte richten Sie ihr einen Gruß (von mir) aus.
英 Please, give her my regards.
Von mir aus gerne. だとどう?
しかしややこしいのが、Von mir aus… まで来て(よっしゃー!このフレーズ習ったぞー。わかるわかる、あんまり乗り気じゃないんでしょ!)と思ったら、最後に gerne が・・・。
- Von mir aus gerne!
こうなると、ニュアンスはたちまち一転して、とてもポジティブな返事になってしまう(!)、いや、なるのです。
Ohje… 文章の最後の最後にどんでん返しだなんて、まるで日本語!
もちろん対面で話していれば表情などで分かると思いますが、それがない時には、紛らわしいですよね。
ただ単に
- Gerne!
と言うと、喜んで!という意味なので、むしろ Von mir aus の部分は無視してしまうぐらいで良いのかもしれません。
Gerne 一人で拒否権を行使できるのです!
I don’t care. どっちでもいい のドイツ語フレーズ
Von mir aus. は、100%乗り気ではないというニュアンスが込められていることがわかりました。
では英語の I don’t care. / It doesn’t matter. や If you like… にあたるニュートラルな表現はどういうのでしょう。
まずはキーワード:
- egal
- einerlei
- gleich
- wurst
どれも同じ意味になります。
チョコにする?それとも、バニラ?
egal
その中でも代表的なのは、何と言っても egal でしょうね!
この単語を、聞かない・使わない日は無いといっても過言ではないくらい・・・。
そして、これらをこのまま使っても良いのですが、皆がよく使うのは:
- Mir ist egal / einerlei etc…
そしてさらに強く:
- (Es) ist mir völlig egal etc…
訳例 マジで自分は気にせーへん。
これらは皆、もちろん言い方によってはポジティブにもネガティブにもなりえますが、言葉自体に、乗り気ではないというようなニュアンスはありません。
ここが Von mir aus. とはちょっと違う点です。
*言葉は生き物であり、言い方によるところが大きいという大前提で・・。
ネット上で、Von mir aus. なら、egal と答えるよりはポジティブで良い、という日本語での説明が見受けられるのですが、これにはちょっと経験上同意しかねます・・。
個人的な意見・経験だけではなんなので、参考までに、フォーラムの意見も貼り付けておきます。
さてさて、ここでやっと出てきました wurst ソーセージ!小文字で書いてあったので気づきにくかったかもしれませんね。
ネイティブでも大文字で書く人も見受けられるのですが、正式には、厳密に言うと形容詞なので小文字です。
この四つのキーワードの中では、他の三つが同じような意味の単語の中で、wurst だけが異様な光を放っていますよね・・。
でも安心してください。他の三つと全く同じ意味で使われています。
wurst の発音は、むしろ wurscht で、実際に wurscht と書く人たちも多いです。
スラスラと言えるようにしよう!
声に出してトレーニング!
- Von mir aus…
- Von mir aus gerne!
- Mir ist egal.
- Ist mir wurst.
Sehr gut!
おまけ
そもそも、なぜソーセージが気にしないというような意味で使わるようになったのか、ドイツ人でも知らない人はたくさんいます。
このフレーズに関連したテレビ番組が YouTube に上がっているので、ご紹介しておきます!
正解がわかるよー!
ちなみに、Schlaumeier, der とは、ニュートラルでは物知り、ネガティブな意味で使うと知ったかぶりという意味です。
・その昔、ソーセージに入れるものに決まりがなく、色々な部位を詰めていたからという説
・ソーセージはどちらの端も同じで、どちらから食べても変わりはないからという説
では、また次回!
非ネイティブには分かりにくく誤解されている表現から微妙なニュアンスまで。
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