【ドイツ語講座】💙ドイツ語 gönnen の学校では教えてくれない正しい使い方【完全解説】【トレンドワード 英語で理解】

ご褒美

知っていると自慢できる絶対便利なドイツ語 gönnen 「(あなたには)その価値がある」「ご褒美する・癒す」

gönnnen 動詞

フォーム

  • 口語表現・(一応)スラング・ *以下、説明あり
  • 書きことば


シチュエーション

  • 頑張っている相手・自分に褒美する・癒す
  • 何か成果を出した相手・自分に褒美する
  • 第三者・相手を称賛する・サポートする・認める

ドイツ語のネイティブの人(お年寄り以外・・?)はものすごくよく使うのに、なぜかドイツ語学習者の間ではほぼ無名に等しい動詞 gönnnen 。

しかもかなり有名で大きな辞書や翻訳のサイトでさえ、少々とんちんかんな日本語訳になったりしていることが多いようです。

敢えて分類すれば、むしろスラングの部類に入るのかもしれないからでしょうか。

とは言え、この gönnen という単語は、1980年くらいから急激に使われる頻度が高くなり、今もどんどん上昇中の息の長いトレンドワードなので、そのうち、gönnen をスラングと呼ぶ人が居たという記憶さえなくなるやも・・。(希望的観測)

そこで今回は、誤解されて訳されることが多いのに、ちゃんと理解すれば絶対役に立つこの gönnen の正しい使い方を見ていきましょう。

これで、 今日から gönnen をバンバン使いこなせるようになるぞー!

意味・定義

では、使い方の前にちょっと辞書を確認してみましょう。

まずは独独辞書から:

  • jmdm. etw. wohlwollend, neidlos zugestehen, ohne Missvergnügen den Vorteil eines anderen mit ansehen
  • jmdm., sich etw. zukommen lassen, leisten

DWDS

次に、独英辞書:

gönnen [ˈgœnən] v/t

  • not to begrudge sb sth…
  • you have to spoil yourself occasionally…
  • to begrudge sb sth…

langenscheidt

独独だと理解できても、独英の方だと、なんだかよく分かったような分からないような・・・

この単語の意味をもっと簡単に英単語で表すなら、むしろこっちになると思います:

meaning
  • treat oneself
  • deserve
  • indulge
  • allow
  • grant

gönnen を理解をするときに、考え方として一番重要になってくる感情は、嫉妬心がないことでして、変に羨ましがったり嫉妬したりすることなく、他の人を快く認めるというような意味なんですね。

そして、それを自分自身に使うとなると、

  • ご褒美をする
  • 自分自身を癒す

というようなニュアンスになってくるわけです。

使い方・例文

形としては

  • jdm. etw. gönnen  
  • 人(Dat.)物(Akk.)gönnen

です。

例文

treat の例:

  • Ich gönne mir jetzt eine kleine Pause.
  • Gönne dir doch ein paar Tage Ruhe!
  • Wenn Sie ein Ziel zu erreichen, gönnen Sie sich.
  • Gönnen wir uns ein Eis!

   

deserve の例

  • Ich gönne dem Fußballspieler den Erfolg nicht.
     I don’t think the soccer player deserves the success.

ここに至るまでに仕事なり勉強なりと、何かしら頑張ったわけだから、ご褒美があって良いはずだ・当然だというニュアンスになってます。

sich を使って、主語と対象人物が同じ場合、treat の意味合いが強く、そうではなく上記の最後の例のように、私が主語で対象人物がサッカープレイヤーの場合、deserve のような意味になってきます。

いずれにせよ、

対象が本人であろうが、あるいは他人であろうが、気持ち良く認める・褒美するという気持ちが、この gönnen に込められている

わけですね!

ですから会話の中で、例えば、普段倹約を頑張っているお相手がどうしよう寿司にしたいけどちょっと高いしなぁとか、仕事を頑張った後でお酒を飲もうかなーとか、そういった時に、今まで頑張ったんだからちょっと自分にご褒美しなよという意味で:

  • Gönn dir!

と、促してあげましょう。

どうしよう寿司にしたいけどちょっと高いしなぁ

DU
DU

Ach, es ist auch nicht so teuer! Gönn dir!

今日はお酒にしちゃおっかなー?

DU
DU

Na klar! Gönn dir! Man lebt nur einmal!

本来は、この単語は上記のように目的語も必要とするのですが、特に若者を中心として、口語的表現として、目的語を取っ払っちゃった Gönn dir! をよく聞くようになってきました。

文法的には正しくないスラングではありますが、とーってもポジティブな表現なので、お友達同士などで使うとよいかと思います。

Viel Spaß! を更にポジティブにした感じで使う人も多いと思います。

良かったらこんな記事も参考にしてみてね:
https://www.netzwelt.de/abkuerzung/178189-bedeutet-goenn-dir-bedeutung-verwendung.html
https://www.bedeutungonline.de/goenn-dir/

※読者の方が良い指摘をしてくださったので、是非コメント欄も読んでみてねー!

   

頑張りすぎず、自分をちょびっと何らかの形で褒めてあげる・甘えさせてあげる・癒してあげる、そんなニュアンスの Gönn dir! ですが、使う人もどんどん増えています。

参考までに、検索するとこんな感じですよ:

gönn dir - Google Search

やっぱり対象となるのは、食べ物・飲み物・大人買い、そんなものが多いようですね。

そして、ミュージック界隈でも Gönn dir! は人気の様で、そのままタイトルになった歌がいくつかあります。

そのうちの一つがこれ:

皆、自分を癒したいのね・・。 

    

また、自分一人だけでなく、一緒にアイスを食べよう、と言いたい時に

Lass uns ein Eis essen gehen! だと、ごく普通にアイスを食べに行こうよ、という意味になりますが、これをあえて、

  • Gönnen wir uns ein Eis!

と言うと、頑張ったことに対するご褒美としてアイスを食べようよ!というニュアンスが生まれます。

一緒に何かをやり遂げた後などに使うことが多いですね。

逆に特に何も頑張ってないのにこう言うと、何にも頑張ってないやんーっと、ツッコミが入るかもしれませんねー。🤣

gönnen する人 見返り期待せず応援す!

それでは動詞の意味がわかったところで、その行為をする人のことも覚えておきましょう。

  • Gönner / Gönnerin
Gönner / Gönnerin

der(die) Gọ̈n·ner (Gọ̈n·ne·rin) <-s, ->
 jd, der andere, besonders Künstler, finanziell unterstützt; Mäzen
 patron, protector, benefactor, backer, sponsor
 Sie hat einen reichen Gönner gefunden.

日本語でパトロンと言うと、あまりイメージの良いものではありませんが、英語だとただ単に経済的に支援をする人という意味になります。

見返りを期待することなく(本心はともかく・・🤣)、人や組織などを経済的に応援をする人・支援者・スポンサー、ということですね。結構よく出てくる単語なので、覚えておいて損はないと思います。

巷 SNS界隈ではご褒美が流行ってる?

goennen

こんなハッシュタグを見たことありませんか?

#gönnichmir

文に直すと,

  • Ich gönne mir.

Instagram とかTwitter でこのハッシュタグで皆が色々投稿しています。

やっぱり一番多いのは食べ物の写真のようですね。やっぱり、自分に何か特別なご褒美と言うと、食べ物が一番多いのは世界共通のようです。

gönnen とは全く逆を行く表現

美しい gönnn の理念の反対に行ってしまうような表現も、ご参考に!

最後に確認!

この2つの文を比べてみましょう。

Lass uns ein Eis essen! VS Gönnen wir uns ein Eis!

このニュアンスの違いが説明できれば、gönnen に関してはもう無敵!

たのドイツ語学習者に教えてあげましょう!

これだけはスラスラと言えるようにしよう!

声に出してトレーニング!

  • Heute gönne ich mir etwas.
  • Gönnen wir uns ein Eis!

お疲れ様でした。では、また次回!

 

コメント

  1. Mikako Hayashi-Husel より:

    大変分かりやすい説明をされていますが、1つだけご指摘させていただきたいと思います。
    会話の例としてあげられている「Gönn dir!」は文法的に正しくありません。その文脈でしたら、必ずAkkusativの目的語が必要で、Gönn’s dir!とならなければいけません。
    広告でGönn dir …! となっているのは、意図的な省略であり、Gönn dir! の掛け声もその系譜に連なるものでしょう。しかし、文法的に正しいのは Gönn dir was! です。
    このため、Heute gönne ich mir. と言えば、必ず「was?」という質問が返ってくることでしょう。なぜならその分が不完全だからです。
    gönnen が本来DativとAkkusativ両方の目的を必ず必要とする動詞であることを明確に説明されるべきかと思います。

    • chiju より:

      こんにちは!貴重なご指摘ありがとうございます!

      「使い方・例文」の項で、
        jdm. etw. gönnen  
        人(Dat.)物(Akk.)gönnen
      とのっけから説明しておきながら、後ほど Gönn dir! と、
      何の説明もなくいきなりAkkusativなしの例を挙げたのは、
      確かに読者を惑わせてしまったなあと、反省しております。

      そこで以下のように追加させていただきました。

      ———
      本来は、この単語は上記のように目的語も必要とするのですが、特に若者を中心として、口語的表現として、目的語を取っ払っちゃった Gönn dir! をよく聞くようになってきました。
      文法的には正しくないスラングではありますが、とーってもポジティブな表現なので、お友達同士などで使うとよいかと思います。
      Viel Spaß! を更にポジティブにした感じで使う人も多いと思います。
      良かったらこんな記事も参考にしてみてね:
      https://www.netzwelt.de/abkuerzung/178189-bedeutet-goenn-dir-bedeutung-verwendung.html
      https://www.bedeutungonline.de/goenn-dir/
      ※読者の方が良い指摘をしてくださったので、是非コメント欄も読んでみてねー!
      ——

      本当に、ありがとうございました。
      今後ともご指導宜しくお願い致します!

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